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COLUMN

障害年金でもらえる金額は?精神疾患だと年金額は変わる?社労士が解説!

障害年金を請求しようと考えるとき、気になるのは「障害年金はいくらぐらいもらえるのか」ではないでしょうか。

障害年金は、初診日(病気やけがで初めて医療機関で診療を受けた日)に加入していた年金より種類が変わり、年金額も変わるため、人により受け取れる額が違います。

そこで、この記事では、障害年金でもらえる金額を社労士が解説します。
精神疾患だと年金額は変わるのか、扶養する家族によっても変化する年金額についてもご紹介するので、障害年金の受給額が気になる人はぜひ参考にしてください。

障害年金でもらえる金額は?

障害年金は、「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、受け取れる年金の種類や障害等級、扶養する家族の人数などで年金額が変わります。

上図のように障害年金は2階建ての構造です。

国民年金に加入の人は、1階部分の障害基礎年金が支給されます。

厚生年金に加入している人は1階部分の障害基礎年金の上に、障害厚生年金が上乗せされるため、年金額が多くなります。

障害年金の種類を判断するには、現在ではなく「初診日に加入していた年金」を見ます。

初診日※に国民年金に加入していた人は「障害基礎年金」厚生年金に加入していた人は障害基礎年金に加えて「障害厚生年金」を受けとります。
※初診日とは、病気やけがで初めて医療機関で診療を受けた日

下表は、どちらの障害年金を受け取れるかを例示したものです。

障害基礎年金を受ける人の例
(初診日に国民年金に加入)
障害厚生年金を受ける人の例
(初診日に厚生年金に加入)
・専業主婦
・自営業フリーランス
・無職の人
・20歳前に障害を負った人
・会社員
・公務員

よくある勘違いとしては、専業主婦の人が「夫が自分の分も年金の保険料を支払っているから、自分も厚生年金に加入している」と思っていることです。

専業主婦の年金保険料は公的年金全体で支えていて、夫が妻の厚生年金の保険料を支払うことはありません。

専業主婦は、「国民年金の第3号被保険者」なので、障害基礎年金の支給対象者です。

参考:国民年金の「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。|日本年金機構

障害基礎年金でもらえる金額は?

障害基礎年金は1級2級があり、等級に応じて定額で支給されます。
詳しく見ていきましょう。

障害基礎年金の年金額

障害基礎年金の支給額は下表のとおりです。

障害等級年金額
1級993,750円(月額82,812円)
2級795,000円(月額66,250円)

障害基礎年金は、給料の平均額や年金の加入期間にかかわらず、障害等級が同じであれば同じ年金額です。

障害基礎年金の受給者に扶養している子がいる場合には、子の加算があります。

参考:障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

子の加算額

障害基礎年金の対象になる人は、扶養する子の人数に応じて下記のような加算があります。

子の数子の加算額
第1子・第2子各228,700円(月額19,058円)
第3子以降各76,200円(月額6,350円)

※3人目以降の子は、第3子と同じ金額が支給される

加算が受けられる「子」の条件は、下記のとおりです。

加算が受けられる子
  • 18歳到達年度の末日(3月31日)までの子テキスト
  • 20歳未満で障害等級1級または2級の障害を持つ子テキスト

    子の加算額は、障害等級にかかわらず同じ金額が支給され、同居している高校生までの子は、ほぼ加算を受けられる子に該当します。

    下記のような場合には、生計維持の証明書類が必要となることがあります

    • 寮などで生活していて別居状態だが、定期的に仕送りを受けている
    • 18歳未満で、高校には行かずに働いている

    また、障害基礎年金を受け始めてから生まれた子も、加算の対象です。
    お子さんが誕生したら、忘れずに年金事務所に届け出ましょう。

    障害基礎年金の具体的な受給額を下表にまとめました。

    子の人数障害基礎年金1級障害基礎年金2級
    子0人993,750円
    (月額82,812円)
    795,000円
    (月額66,250円)
    子1人1,222,450円
    (月額101,870円)
    1,023,700円
    (月額85,308円)
    子2人1,451,150円
    (月額120,929円)
    1,252,400円
    (月額104,307円)
    子3人1,527,350円
    (月額127,279円)
    1,328,600円
    (月額110,716円)
    子4人1,603,550円
    (月額133,629円)
    1,404,800円
    (月額117,067円)

    上記は障害基礎年金のみの年金額です。
    障害厚生年金を受けられる人には、さらに報酬比例の年金額等が加算されます。

    障害厚生年金の年金額は次章で解説します。

    参考:障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構
    参考:障害年金を受けている方が、生計維持関係にある配偶者または子を有することになったとき|日本年金機構

    障害厚生年金でもらえる金額は?

    障害厚生年金は1〜3級まであり、障害基礎年金よりも支給対象となる範囲が広いことが特徴です。

    上図は、障害厚生年金を図解したものです。

    障害厚生年金1級・2級の人は、障害基礎年金が一緒にもらえて、さらに「配偶者加給年金額」が加算されます。

    障害厚生年金3級は、障害基礎年金の支給がなく低額になりやすいため、最低保証額が設定されています。(令和5年度は596,300円)

    障害厚生年金の年金額は、これまで受け取った給与の平均額や厚生年金の加入期間によって計算されるため、人によって金額が違います。

    詳しく見ていきましょう。

    障害厚生年金の年金額

    障害厚生年金の年金額は「報酬比例の年金額」と呼ばれ、公務員や会社員として長く勤務し、高い給与を得ていた人ほど高い年金額が受け取れる仕組みです。

    障害厚生年金でもらえる金額(令和5年度)は下記のとおりです。

    障害等級障害基礎年金障害厚生年金
    1級993,750円+
    (子の加算額)
    報酬比例の年金額×1.25+
    (配偶者加給年金額228,700円)
    2級795,500円+
    (子の加算額)
    報酬比例の年金額+
    (配偶者加給年金額228,700円)
    3級なし報酬比例の年金額最低保証額596,300円
    障害手当金
    ※一時金
    なし報酬比例の年金額×2
    最低保証額1,192,600円

    年金額を計算する際に、厚生年金の加入期間が300月(25年)に満たないときは、300月とみなして計算します。

    そのため、厚生年金の加入期間が短い人でも、報酬比例の年金額が極端に低くなることはありません。

    若い人が障害を負った場合など厚生年金の加入期間が短い人は、報酬比例の年金額がとても少なくなることが考えられます。

    そこで、厚生年金の加入期間を300月とみなして計算し、年金額が上がるように制度上で配慮されているのです。

    【厚生年金の加入期間について】

    加入期間については全期間ではなく、障害認定日※までの期間で年金額を計算します。
    ※障害認定日とは、初診日から1年6か月を経過した日のこと

    障害認定日以降にも会社員や公務員として勤務し、厚生年金に加入していても、障害年金の金額は増えません。

    報酬比例の年金額は、誕生月に届く「ねんきん定期便」でおおよその金額がわかります。

    報酬比例の年金額の計算は難しいので、正確な金額が知りたいときは年金事務所や街角の年金相談センターで試算をしましょう。

    報酬比例の年金額の詳しい計算方法は、日本年金機構の報酬比例部分をご覧ください。

    参考:障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構
    参考:全国の相談・手続き窓口|日本年金機構
    参考:街角の年金相談センター一覧|全国社会保険労務士会連合会

    配偶者加給年金額

    配偶者加給年金額は、障害厚生年金1級・2級を受ける人扶養している配偶者がいるときに支給されます。

    • 配偶者加給年金額 228,700円(令和5年度の年金額)

      配偶者加給年金額は、子の加算額と同様に障害等級による違いはなく、一律の金額です。

      加算対象となる配偶者の条件は下記のとおりです。

      • 64歳までの配偶者同居している
      • 同居している※
      • 配偶者の前年の収入が850万円未満、または所得が655万5千円未満であること

      別居していても、仕送りを定期的にしていたり、健康保険の扶養親族である場合は申し出をすれば加算される配偶者として認められます。

      障害厚生年金1級・2級を受け始めたあとに結婚した場合、条件を満たす配偶者であれば配偶者加給年金が支給されます。
      ご結婚をされたときは、忘れずに年金事務所に届け出ましょう。

      一方で、下記のような場合は配偶者加給年金額が受けられません。

      • 配偶者が65歳になったとき
      • 配偶者と別居等をして生計維持の関係がなくなったとき
      • 配偶者と離婚したとき
      • 配偶者が亡くなったとき

      上記にあてはまるときは、その翌月から配偶者加給年金額を受けられなくなるので、年金事務所へ届け出ましょう。

      参考:障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構
      参考:障害年金を受けている方が、生計維持関係にある配偶者または子を有することになったとき|日本年金機構

      障害手当金

      障害手当金は、障害等級1~3級よりも軽い障害が残ったときに支給される一時金です。

      障害手当金にも、障害厚生年金3級のように最低保証額が設定されています。
      (令和5年度は1,192,600円)

      障害手当金は、初診日から5年以内に病気やけがが治っていて、症状が固定されていることが支給の条件になっています。
      そのため、うつ病など症状に波がある精神疾患の多くは、障害手当金の支給対象外です。

      障害手当金を受けられる障害の状態については、厚生年金保険法施行令別表第2をご覧ください。

      参考:障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

      障害年金の受給額シミュレーション

      ここまで障害基礎年金と障害厚生年金の金額について、ご説明しました。

      障害年金は、障害等級により年金額が変わり、家族構成によって加算があります。
      家族につく加算は期間限定となるため、自分の場合は「いつまでどのくらいの加算が受けられるのか」が、わかりづらいです。

      また、実際に障害年金の支給を受ける際には、全部合わせた金額が振り込まれるため、年金額の内訳がわかりません。

      そこで、障害年金の金額を例を3つ挙げて解説します。

      ※報酬比例の年金額は100万円と仮定し計算します。

      障害基礎年金2級のみを受ける人

      【家族が配偶者と小学生の子が2人の場合】

      年金額(令和5年度額)
      障害基礎年金(2級)795,000円
      子の加算額(1人目)228,700円
      子の加算額(2人目)228,700円
      支給合計額1,252,400円(月額104,367円)

      扶養する子が2人の場合、それぞれ228,700円の加算があります。
      障害基礎年金には配偶者の加算はないので、子2人分のみが加算対象です。

      子が高校を卒業すると、子の加算額はなくなります。

      障害厚生年金2級を受ける人

      【家族が65歳未満の配偶者と小学生の子が1人の場合】

      ※報酬比例の年金額は100万円と仮定して計算

      年金額(令和5年度額)
      障害基礎年金(2級)795,000円
      障害厚生年金(2級)1,000,000円(仮定額)
      配偶者加給年金額228,700円
      子の加算額228,700円
      支給合計額2,252,400円(月額187,700円)

      障害厚生年金1級・2級を受ける人は、要件を満たす配偶者や子がいる場合、障害基礎年金に加えて配偶者加給年金額、子の加算額も受け取れます。

      配偶者につく加算(配偶者加給年金額)は、配偶者が65歳になるとなくなる期間限定の加算です。

      同じように子につく加算も期間限定で、子が高校を卒業すると受け取れません。

      障害厚生年金3級を受ける人

      【家族が65歳未満の配偶者と小学生の子が1人の場合】

      ※報酬比例の年金額は100万円と仮定して計算

      年金額(令和5年度額)
      障害基礎年金0円
      障害厚生年金(3級)1,000,000円(仮定額)
      配偶者加給年金額0円
      子の加算額0円
      支給合計額1,000,000円(月額83,333円)

      障害厚生年金3級には、障害基礎年金の支給はありません。

      配偶者加給年金額、子の加算額もないため、障害厚生年金1級・2級を受ける人よりも年金額は少額です。

      そのため、障害厚生年金3級には最低保証額が設定されています。
      (令和5年度は596,300円)

      精神疾患だと障害年金は増える?

      結論からいうと、「精神疾患だから」という理由で障害年金に加算がついたり、障害年金が増額されることはありません。

      障害年金は、原則として障害認定日に障害等級にあてはまる場合に、障害等級に応じて支給される制度です。

      そのため、病名や診断名によって障害年金が増額されたり、減額されたりすることはありません。

      障害年金に加算がつくのは、要件を満たす配偶者や子を扶養しているケースです。

      また、障害が重くなって、障害等級が上がると障害年金の金額も上がります。

      年金生活者支援給付金

      2019年の消費税増税に伴って「年金生活者支援給付金」が創設されました。

      年金生活者支援給付金は、障害年金の関りが深いため、簡単にご紹介します。

      支給要件
      • 障害基礎年金の1級・2級を受ける人
      • 前年の所得が4,721,000円以下の人※

      ※障害年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まない
      ※扶養親族等の数に応じて増額

      障害厚生年金1級・2級の人も、障害基礎年金を受け取れるので、年金生活者支援給付金の支給対象です。

      給付額
      • 障害基礎年金1級の人 6,425円(月額)
      • 障害基礎年金2級の人 5,140円(月額)

      【請求方法】

      障害基礎年金を請求するときに、年金生活者支援給付金請求書も一緒に提出します。

      【振り込まれる口座】

      年金と同じ口座ですが、振込は年金とは別です。

      【振り込まれる日】

      年金生活者支援給付金は、年金と同様に偶数月の15日※に2か月分受け取れます。
      ※金融機関が休日の場合は前日に振込

      原則として、給付金の請求をした翌月から支給が開始されます。
      年金と違い、遡っての支給はないため、要件にあてはまる人は早めの手続きをしましょう。

      参考:「年金生活者支援給付金制度」について|厚生労働省
      参考:年金生活者支援給付金請求手続きのご案内(令和5年10月版)|日本年金機構

      まとめ

      障害年金は、障害の原因となった病気やけがで初めて医療機関にかかった日(初診日)によって、受け取れる年金の種類が変わります。

      障害基礎年金では、障害等級によって定額の支給があります。

      障害厚生年金の金額は、「報酬比例の年金額」と呼ばれ、給与の平均や厚生年金の加入期間によって計算されるため、人によってそれぞれ違います。
      報酬比例の年金額の計算は難しいので、正確な金額が知りたいときは年金事務所等で確認しましょう。

      障害年金に加算があるのは、要件を満たす配偶者や子を扶養しているケースです。
      診断名や病名によって、年金額が増えることはありません。

      障害年金の請求でわからないことがあれば、年金事務所のほかに障害年金専門の社会保険労務士事務所でも相談できます。

      自分は障害年金がもらえるのか知りたいときや、請求について疑問があるときは、ゆうき社会保険労務士事務所にぜひご相談ください。