電話のアイコン

電話で相談する
平日09:00~18:00

LINEのアイコン

LINEで相談する

メールのアイコン

メールで相談する

メールのアイコン

お役立ちコラム

COLUMN

↑

統合失調症の子の親亡き後はどうなる?「生活を支える障害年金」今できる3つの準備

統合失調症の子を支えてきた親にとって、自分たちが亡くなったあとの子どもの暮らしは、避けて通れない心配ごとです。

親が亡くなると親の年金や給料は途絶え、成人した子どもは親の遺族年金も受け取れません。

そこで生活の土台になるのが、子ども本人の名義で受け取る障害年金です。

この記事でわかること
  • 親亡き後に受け取れる障害年金の金額の目安
  • 入院中・施設・グループホームで暮らしていても受け取れるか
  • 親が元気なうちにできる3つの準備
  • 受給中の場合に、きょうだいへ引き継ぐこと
  • 親が亡くなったあとの申請と、さかのぼって受け取れるかどうか

障害年金専門の社会保険労務士が、家族が今日から動けることを中心にまとめました。一つずつ確認していきましょう。

統合失調症の子の親亡き後は「本人名義の障害年金が生活の土台に」

親亡き後の子どもの暮らしを支える柱は、本人名義の障害年金です。障害の状態が続くかぎり、本人が受け取り続けられます。

親が亡くなったあと、子どもの収入がどう変わるかをまとめました。

収入親が亡くなったあと
親の年金・給料止まる
親の遺族年金成人した子は原則として受け取れない(受け取れるのは18歳の年度末までの子、または20歳未満で障害1・2級の子)
本人の障害年金本人名義なので止まらない

本人が障害年金を受け取れるかどうかは、統合失調症で障害年金を受け取る条件を満たしているかで決まります。

なお、親の扶養に入っている子も、本人の名義で申請することが可能です。

親の収入で暮らしている今のうちに、本人名義の収入をつくっておくことが、親亡き後への備えになります。

参考:遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)|日本年金機構

障害年金制度の全体を知りたいときは、初めての方向けの動画もおすすめです。

障害年金で受け取れる金額の目安

令和8年度の障害年金の金額は、次のとおりです。

区分金額(令和8年度)
障害基礎年金 2級年847,300円(月70,600円ほど)
障害基礎年金 1級年1,059,125円(月88,300円ほど)
障害厚生年金(初診日に厚生年金に加入していた人)・1級・2級は障害基礎年金に上乗せして受け取れる。
・金額は加入中の給与と加入期間で決まる。
・3級は障害厚生年金だけで、最低でも年635,500円
年金生活者支援給付金2級は月5,620円、1級は月7,025円(所得の条件あり)
MEMO
例えば障害基礎年金2級なら、月にならすと7万円ほどになり、所得の条件を満たせば年金生活者支援給付金も加わります。

本人が養っている子どもや配偶者がいる場合は、さらに加算がつくこともあります。

等級ごとの金額や加算のしくみは、障害年金の金額の詳細で確認してみてください。

参考:障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

参考:障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

参考:年金生活者支援給付金制度 特設サイト|厚生労働省

令和8年度に受け取れる年金額の全体像は、代表社労士が1本の動画にまとめています。

20歳前に初診日がある人の障害基礎年金には「本人の所得の上限」がある

20歳前に初診日がある人は、本人の前年の所得が一定額を超えると、障害基礎年金の半額または全額が止まります。

MEMO
令和8年10月分からは、所得が3,858,000円を超えると半額、4,918,000円を超えると全額が止まる仕組みです。

なお、扶養している家族がいる場合は、上限額が上がります。

参考:20歳前の傷病による障害基礎年金にかかる支給制限等|日本年金機構

障害年金は入院中・施設・グループホームで暮らしていても受け取れる

障害年金は、入院中でも、施設やグループホームで暮らしていても、障害の状態が続いていれば受け取れます。

「もし一生入院することになったら、年金はどうなるのか」と気にかける親御さんもいるでしょう。

20歳前に初診日がある人の障害基礎年金が止まるのは、所得の上限を超えたときや、海外に住んだとき、刑務所などに入ったときです。入院や施設への入所は、その理由に含まれていません。

社労士溝上裕紀
溝上社労士

入院中も年金は本人の口座に振り込まれるので、入院中の生活費や病院への支払いにあてられます。

気をつけたいのは、特別障害者手当と混同しやすい点です。
特別障害者手当は、入院が3か月を超えて続いたり、施設で暮らし始めたりすると、支給の対象から外れます。

障害年金とは別の制度のため、手当が止まっても、障害年金まで止まるわけではありません。

参考:特別障害者手当(国制度)|東京都心身障害者福祉センター

統合失調症の子の障害年金で「親が今できる3つの準備」

統合失調症の子の障害年金は、親が元気なうちに準備を始めておくことが大切です。

MEMO
統合失調症は10代半ばから30歳ごろまでに発症することが多く、最初に受診した病院や発症したころの様子は、本人より親のほうがよく覚えている場合があります。

親が亡くなると、受診の記録を探す手がかりも、当時の経過を説明できる人もいなくなってしまいます。

20歳前に初診日がある場合、障害年金は原則として20歳から申請できます(初診日から1年6か月たつのが20歳を過ぎてからなら、その日から)。

子どもがすでに20歳を過ぎていても、今のうちに準備を進めておけば、申請しようと決めたときにすぐ動けるでしょう。

親が元気なうちに進めておきたい準備は、次の3つです。

  • 初診日の証拠を集める
  • 発症からの経過を書き残す
  • 本人と申請について話し合う

すぐに申請するかどうかにかかわらず、できるところから一つずつ始めてみましょう。

参考:統合失調症|こころもメンテしよう(厚生労働省)

参考:障害認定日|日本年金機構

初診日の証拠を集める

障害年金の申請では、最初に病院を受診した日(初診日)を証明する必要があります。

ところが、カルテの保存期間は、医師法第24条で原則5年と決められています。

10代で発症していると、最初の病院の記録がすでに残っていないこともあるでしょう。

カルテがないからと諦めず、初診のころの次のような書類が家に残っていないか探してみてください。

  • 診察券(初診日の記載があるもの)
  • お薬手帳
  • 病院・薬局の領収書
  • 障害者手帳を申請したときの診断書の控え など

こうした書類が、初診日を証明する手がかりになります。

第三者証明を親族以外の人に頼む

病院の記録が見つからないときは、周りの人に当時の受診の様子を証明してもらう方法もあります。

ただし、親もきょうだいも、初診日を証明する第三者証明は書けません。本人から見て三親等までの身内は、証明する側に立てない決まりになっているためです。

社労士溝上裕紀
溝上社労士

第三者証明を頼めるのは、家族の友人や近所の人、職場の同僚など、親族以外の人です。

通院に付き添うなど、当時の様子を見聞きしていた人に限りません。
申請するより何年も前(おおむね5年以上前)に、本人や家族から病院に通っていると打ち明けられていた人にも、証明を頼めます。

親御さんが当時相談した相手を、今のうちに思い出しておきましょう。

20歳前に発症した場合の証明方法

子どもが20歳になる前に発症していた場合は、初診日の証明のハードルが下がります。

20歳前に初診日がある人は、保険料を納めていたかどうかが問われないため、「20歳になる前に病院を受診していた」ことがわかれば、初診日を日付まで特定しなくてもよいとされています。

例えば、次のようなケースです。

年齢できごと
10歳最初の病院を受診。カルテはすでに残っていない
17歳別の病院に通い始める
20歳17歳から通っている病院の証明があれば、最初の病院の証明がなくても申請できる
社労士溝上裕紀
溝上社労士

このほか、同じ病気で18歳6か月より前に交付された障害者手帳で、証明できることもあります。

 

※ 高校を卒業してすぐ就職した場合などで、初診日に厚生年金に加入していた人は、20歳前でも障害厚生年金の対象になります。そのため、初診日を日付まで特定する必要があります。

証明の方法は、初診日の証明方法とカルテがないときの対処法を参考にしてください。

参考:障害年金の初診日証明書類のご案内|日本年金機構

初診日がなぜそれほど大切なのか、動画を見ると全体の流れがつかめます。

発症からの経過を書き残す

障害年金の申請では、発症から今までの経過を本人側でまとめた病歴・就労状況等申立書を提出します。

10代で受診を始めたころや、通院をやめていた時期の暮らしぶりは、親御さんの記憶が頼りになる部分です。

親が元気なうちに、次の4つを時系列で書き残しておきましょう。

  • 受診した病院と、通い始めた時期
  • 入院した時期と期間
  • 通院をやめていた時期
  • それぞれの時期の生活の様子(食事・身の回りのこと・外出をどうしていたか)

書き残すときは「つらそうだった」のような気持ちの言葉より、いつ、何があったかを事実のまま書くことを優先してください。

社労士溝上裕紀
溝上社労士

書き残したメモは、主治医にふだんの暮らしぶりを伝えるときにも使えます。診察のときに持っていき、主治医に見てもらうとよいでしょう。

審査官に伝わる申立書を書くコツは、代表社労士が動画でもお話ししています。

本人と申請について話し合う

障害年金を申請するのは、子ども本人です。
家族や社会保険労務士が代わりに手続きを進めるときも、本人が書いた委任状が必要になります。

親が元気なうちに話し合っておけば、親亡き後に本人がひとりで判断しなければならない場面を減らせます。

話を切り出すときは、「本人の生活費を、本人の名義で受け取るための手続き」として伝えてみましょう。

申請には、初診日の証明、診断書の確認、申立書の作成と、いくつもの手順があります。初診日をどの方法で証明できるかも、受診した時期やカルテが残っているかで一人ひとり違います。

社会保険労務士に申請代行を依頼すれば、集めた資料が使えるかの確認から書類の提出まで、まとめて任せられます。親が元気なうちに、一度相談してみてください。

参考:年金相談や手続きを代理人に委任するとき|日本年金機構

統合失調症の子が障害年金を受給中なら、親の死後に兄弟へ引き継ぐ「4つのこと」

子どもがすでに障害年金を受け取っている場合、親御さんがしておきたいのは、申請の準備ではなく兄弟姉妹への引き継ぎです。

きょうだいが状況を知らないまま親が亡くなると、年金の手続きが止まってしまうおそれがあります。

年金証書・口座・主治医・更新の時期を1枚にまとめて渡す

きょうだいに引き継いでおきたいものは、次のとおりです。

引き継ぐもの伝えておくこと
年金証書保管場所と、年金の種類・等級
振込口座本人名義の口座、通帳・キャッシュカードの保管場所
主治医通院先と、受診のペース
更新の時期障害状態確認届が誕生月の3か月前の終わりごろに郵送で届く。出す期限は誕生月の終わり

口頭で伝えるだけでなく、4つを1枚の紙に書いて、年金証書と一緒に保管しておくと、きょうだいが必要なときにすぐ確認できます。

参考:年金を受けている方が誕生月を迎えたとき|日本年金機構

届いた書類の書き方や提出までの流れは、障害年金の更新の流れで詳しく解説しています。

※ 当事務所では更新手続きはお受けしていません

きょうだいの扶養は、自分の生活を保ったうえでの余力の範囲

民法877条により、きょうだいも、お互いを支え合う義務を負う間柄とされています。ただし、その程度は、自分の生活を維持したうえで、余力があるときに助ける範囲と考えられています。

つまり、親と同じ役割をきょうだいが一人で背負う必要はないということです。長く家族を支えていると、疲れを感じる時期もあるものです。同じ立場の家族と話せる場として、各地に精神障害のある人の家族会もあり、全国の連合会のサイトから都道府県ごとの家族会をたどれます。

MEMO
きょうだいの方へ
生活の支えの土台は障害年金や公的な仕組み。
きょうだいは「状況を知っている人」として、できる範囲で関わり方を選べます。

参考:みんなねっと|公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会

お金の管理は、きょうだいだけで抱えずに相談しよう

本人がお金をうまく管理できない、同居していて通帳を任されているといった悩みは、きょうだいに重くのしかかりやすいものです。

毎日の買い物や支払いの管理から、預貯金や不動産といった財産の管理まで、家族の外に頼れる仕組みがあります。

本人がお金を管理しにくい場合の仕組みと相談先は、次のとおりです。

仕組み相談先
日常生活自立支援事業(通帳の預かり・日々のお金の管理)社会福祉協議会
成年後見制度家庭裁判所
家族信託信託を扱う司法書士・弁護士

まずは毎月のやりくりや支払いを手伝ってほしいという場合は、住んでいる市区町村の社会福祉協議会に問い合わせてみましょう。

参考:日常生活自立支援事業(あんしんサポートねっと)|埼玉県

統合失調症の子の親が死んだら?障害年金のよくある質問3つ

親が亡くなったあとの障害年金について、家族が気にかけやすい3つの疑問にお答えします。

Q. 障害年金は、親が亡くなったあとでも申請できる?

はい、親が亡くなったあとでも、障害年金は申請できます。申請するのは子ども本人であり、受給の条件に親が生きているかどうかは関わらないためです。

きょうだいが本人の申請を手伝う場合も、親族以外の人による第三者証明や、2番目以降に受診した病院の記録で、初診日を証明できることがあります。

Q. 障害年金はさかのぼって受け取れる?

条件を満たせば、さかのぼって受け取れます。初診日から1年6か月たった日(20歳前に初診日がある人は、原則として20歳になった日)に、すでに障害の状態にあったと確認できることが条件です。その確認には当時の状態を記した診断書が必要になるため、そのころ通っていた病院に記録が残っていることが前提になります。

さかのぼって請求する方法を使っても、受け取れるのは最大5年分までです。それより前の分は、時効で受け取れなくなります。

当時の診断書を用意できない場合は、今の状態から申請する事後重症請求という方法があります。年金は申請した月の翌月分から支払われるので、申請が遅れるほど、受け取り始める時期も遅くなります。

参考:年金の時効|日本年金機構

Q. 本人が障害年金の申請を嫌がるときは?

無理に進めず、本人の気持ちが向くのを待ちましょう。そのあいだにも、親だけで進められる準備があります。家にある診察券や領収書を集めること、発症からの経過をメモに残すことは、本人の同意を待たずに今日から始められます。

本人にどう切り出せばよいか迷うときは、主治医に相談してみてください。本人の病状や気持ちを知っている主治医から、話すタイミングや伝え方について助言をもらえることがあります。

障害年金の申請でお困りの方へ

社会保険労務士法人ゆうき事務所(大阪障害年金サポートデスク)は、発達障害やうつ病などのメンタル疾患に特化した障害年金専門の社労士事務所です。

社労士が丁寧にヒアリングをして、あなたの症状やライフスタイルに合わせてサポートします。

初回は無料で相談できますので、ぜひお問い合わせください。

着手金・相談料 無料

まずは無料相談から始めませんか?

障害年金の専門家が、あなたの状況に合わせて
丁寧にサポートいたします

受付時間:平日 09:00〜18:00